吉川英治文学賞

2019

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鏡の背面

篠田節子
薬物依存症患者やDV被害者の女性たちが暮らすシェルターで発生した火災。「先生」こと小野尚子が入居者を救い、死亡。盛大な「お別れの会」が催された後、警察から衝撃の事実が告げられる。「小野尚子」として死ん...

2018

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守教

帚木蓬生
九州の筑後領高橋村。この小さな村の大庄屋と百姓たちは、キリスト教の信仰を守るため命を捧げた。戦国期から明治まで三百年。実りの秋も雪の日も、祈り信じ教えに涙する日々。「貧しい者に奉仕するのは、神に奉仕す...

2017

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大雪物語

藤田宜永
ある冬、N県K町が観測史上初の99センチという豪雪に見舞われる。町民をはじめ観光客、仕事のため車でK町に訪れた人々は、駅や車中など長時間足止めを余儀なくされた。町、県、国レベルの除雪作業も追いつかず、...

2016

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東京零年

赤川次郎
介護施設に入所中の父を支え懸命に働く亜紀と、権力者の父の元で安穏と暮らす健司。二人の偶然の出会いと、亜紀の父浩介が偶然テレビに映った「死んだはずの男」湯浅を見たことから、運命は動き始める。十数年前の湯...

2015

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平蔵狩り

逢坂剛
第49回吉川英治文学賞受賞作! シリーズ第二弾! 父である「本所のへいぞう」を探すために、京から下ってきた女絵師。 果たして、この女は平蔵の娘なのか。まったく新しい鬼平の貌。 人前には自らの顔を決して...

2014

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祈りの幕が下りる時

東野圭吾
悲劇なんかじゃない。これが私の人生。極限まで追い詰められた時、何を思う?加賀恭一郎の謎が明らかになる。吉川英治文学賞受賞作。...
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海と月の迷路

大沢在昌
「軍艦島」で満月の夜に少女の溺死体が発見される。事故によるものか事件なのか?吉川英治文学賞を受賞したエンターテインメント傑作...

2013

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沈黙のひと

小池真理子
吉川英治文学賞受賞、小池文学の最高峰! 亡き父が遺した日記には娘への愛、家族との不仲、そして恋人との心の交流が記されていた。生と死、家族を問い直す魂を揺さぶる傑作!...

2012

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大江戸釣客伝

夢枕獏
釣り船禁止令でお咎めを受けた朝湖は三宅島へ島流しに。その間赤穂浪士の討ち入りがあり、采女は敬愛する義父・上野介を失う。そして江戸の町が大地震による火災で炎上、周辺は津波に襲われる! 豪華登場人物で描か...

2011

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悪道

森村誠一
将軍綱吉が柳沢邸に御成り中、天下の大乱を招きかねない変事が勃発。吉保は秘密を知る者の鏖を暗殺集団猿蓑衆に命ずる。伊賀忍者末裔の英次郎は天才女医おそでを護り、おくのほそ道を血に染め逃亡の旅へ。強大な敵の...

2010

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十字架

重松清
いじめを苦に自殺したあいつの遺書には、僕の名前が書かれていた。あいつは僕のことを「親友」と呼んでくれた。でも僕は、クラスのいじめをただ黙って見ていただけだったのだ。あいつはどんな思いで命を絶ったのだろ...

2009

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オリンピックの身代金

奥田英朗
要求金額は八千万円。人質は東京オリンピックだ――五輪開催を妨害すると宣言していた連続爆破事件の犯人、東大生・島崎国男が動き出した。国家の名誉と警察の威信をかけ、島崎逮捕に死力を尽くす捜査陣。息詰まる攻...

2008

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中原の虹​(第4巻)

浅田次郎
「汝、満州の王者たれ」。予言を受けた親も家もなき青年、張作霖(チャンヅオリン)。天命を示す“龍玉”を手に入れ、馬賊の長として頭角を現していく。馬と拳銃の腕前を買われて張作霖の馬賊に加わった李春雷(リチ...

2007

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名もなき毒

宮部みゆき
今多コンツェルン広報室に雇われたアルバイトの原田いずみは、質の悪いトラブルメーカーだった。解雇された彼女の連絡窓口となった杉村三郎は、経歴詐称とクレーマーぶりに振り回される。折しも街では無差別と思しき...

2005

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「夜の明けるまで」

北原亞以子
江戸の片すみ・澪通りの木戸番小屋に住む笑兵衛(しょうべえ)とお捨(すて)。心やさしい夫婦のもとを、痛みをかかえた人たちが次々と訪れる。借金のかたに嫁いだ女、命を救ってくれた若者を死なせてしまった老婆、...

2004

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「楊家将」

北方謙三
宋建国の英雄の熱き闘いを描いた歴史ロマン。...

2003

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「海霧」

原田康子
幕末の佐賀に生まれた幸吉は、米問屋に奉公に出るが、「新しい時代の産物」石炭に魅せられ、坑夫となってエゾ地へと渡る。広大な未開の地にあって、己の力と才覚で新しい人生を切り開いていくのだった・・・。幕末か...

2002

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「ごろごろ」

伊集院静
ベトナム特儒に沸く横浜港に流れついた四人の男。ガン、サクジ、トミヤス、キサン。彼らの遊びはきまって一人が抜ける三人麻雀だった。あてどのない流謫の日々、つかのまの花見の宴。いつも男たちの胸に痞える大きな...

2001

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「子産」

宮城谷昌光
信義なき世をいかに生きるか――春秋時代中期、小国鄭は晋と楚の二大国間で向背をくりかえし、民は疲弊し国は誇りを失いつつあった。戦乱の鄭であざやかな武徳をしめす名将子国と、その嫡子で孔子に敬仰された最高の...

2000

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「火怨」

高橋克彦
宿敵・坂上田村麻呂ひきいる朝廷軍の逆襲に、命を捨てて蝦夷の未来を救った阿弖流為。空前のスケールで描く歴史冒険巨編。...

1999

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「怒涛のごとく」

白石一郎

1998

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「みんなの秘密」

林真理子
倉田涼子、34歳。キスに対して少女よりもおぼこな人妻は、不倫という甘い蜜を手に入れた。キスだけの淡い恋に酔いしれ、その先の関係におそれおののくが……「爪を塗る女」。何かを隠して生きている妻、夫、娘、愛...
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「死の泉」

皆川博子

1997

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「同心円」

野坂昭如

1996

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「星の衣」

高橋治
「あの人の星を織り出そう」……機(はた)に浮かぶ模様が、忘れがたい男の優しさを、忘れてしまいたい男の面影を、織り出していく。沖縄の伝統織物に生涯をかける二人の女――汀子(ていこ)は亡き夫へ捧げる[首里...

1995

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「新トロイア物語」

阿刀田高
絶世の美女ヘレネと王子パリスが駆け落ちした。ヘレネを略奪した者は、求婚した者全員から報復を受ける。ユニークな「テュンダレオスの掟」が、古代ギリシアに予期せぬ大戦争を巻きおこした。名高い「トロイアの木馬...
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「夢のまた夢」

津本陽
天正十年、毛利攻めの直中にあった羽柴秀吉は、偶然捕らえた間者が忍ばせていた密書に衝撃を受ける。本能寺で織田信長討死。それは明智光秀が毛利家に宛てたものだった。窮地を覚った秀吉は毛利と巧みに和睦。中国大...

1993

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「ひねくれ一茶」

田辺聖子
江戸の荒奉公で苦労の末、好きな俳諧にうち込み、貧窮の行脚俳人として放浪した修業時代。辛酸の後に柏原に帰り、故郷の大地で独自の句境を確立した晩年。ひねくれと童心の屈折の中から生まれた、わかりやすく自由な...

1992

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「諸葛孔明」

陳舜臣

1991

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「花影の花」

平岩弓枝
昭和40年の暮れ、上野、池之端にある江戸から続く老舗糸屋の当主・清兵衛が亡くなった。あとに残されたのは美しき三姉妹——長女として老舗を守るしっかり者の藤代、のんびり屋の次女喜久子、そして若くて活発な末...

1990

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「大衆文学の歴史」

尾崎秀樹

1989

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「會津士魂」

早乙女貢

1988

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「雲と風と」ならびに一連の歴史小説に対して

永井路子
直木賞作家・永井路子氏の作品が遂に電子化! なんとか編集プロダクションに就職できたものの、友田なつみは、持統天皇に魅かれ、編集プロダクションの倒産、失業を機に、遂には吉野へ旅立つ。 遺跡発掘をしながら...

1987

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「優駿」

宮本輝

1986

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「腹鼓記」「不忠臣蔵」

井上ひさし
盲目の強打者登場に、球界は大パニック!? 盲目の天才打者、横浜大洋ホエールズの田中一郎選手。 盲導犬に先導され、“耳”で球種を捉える驚異の打法で、昭和54年度は本塁打56本、打率4割7分4厘を記録。と...
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「白き瓶」

藤沢周平
37年の短い生涯を旅と作歌に捧げた長塚節(たかし)。清潔な風貌とこわれやすい身体をもつ彼は、みずから好んでうたった白埴(しらはに)の瓶(かめ)に似ていたかもしれない。清痩鶴のごとく住んだと評され、妻も...

1985

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「終着駅」

結城昌治
敗戦直後の焼け跡・東京で、ウニ三という正体不明の男が、どぶにはまって変死。その位牌は、まるで死のバトンの如く引き受けた男たちに、つぎつぎと無造作な死を招き寄せる。絶対的価値が崩壊した後、庶民はいかに生...

1984

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「静かなノモンハン」

伊藤桂一
昭和十四年五月、満蒙国境で始まった小競り合いは、関東軍、ソ蒙軍間の四ヵ月に亘る凄絶な戦闘に発展した。襲いかかる大戦車群に、徒手空拳の軽装備で対し、水さえない砂また砂の戦場に斃れた死者八千余。生還した三...

1983

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「序の舞」

宮尾登美子

1982

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「細香日記」

南條範夫
剣豪小説の名手が贈る、明朗な青年剣士の名推理 鋭いロジックと意表をつく展開で魅せる傑作17編 徳川11代将軍家斉の時代。時の老中・松平伊豆守信明を伯父にもつ、明朗で人懐っこい青年剣士・月影兵庫。彼は伯...

1981

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「茜いろの坂」

船山馨

1980

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「遠き落日」「長崎ロシア遊女館」

渡辺淳一
第14回吉川英治文学賞受賞作品! 人間・野口英世を余すことなく描き切った傑作長編伝記。 日本では、将来が見込めず、単身渡米した野口英世。実力主義の米国が肌に合い、その頭角を現していく。 そして栄光を極...
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「天の川の太陽」

黒岩重吾
卑弥呼から天智・天武天皇まで。古代史小説の第一人者が「記紀」を読み込み、幅広く考古学の成果を踏まえて語る古代史案内の決定版!(講談社文庫)...

1979

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「ふぉん・しいほるとの娘」

吉村昭
激動の時代を証した女たち―鎖国から開国へ流れる歴史のただ中で、時代の障壁と運命の隘路に窮しつつ、人生を選択した女たちを描く大長編。...

1978

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「滝沢馬琴」

杉本苑子
失明、生活苦などの困難を不屈の気力で克服し、嫁のお路の献身的協力により、大作『南総里見八犬伝』を完成させた馬琴の苛酷な晩年を描く。...

1977

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「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」を中心とした作家活動に対して

池波正太郎

1976

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「青春の門」

五木寛之
筑豊の山河を後に、1人上京した伊吹信介。大学入学第1日目の失望、そして次々に開かれていく東京という未知の世界の扉。苦しい日々のなかの熱い友情と異性への想い。信介はいま青春のただなかにいる。だが、自らの...

1975

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「落日燃ゆ」

城山三郎
7人のA級戦犯のうち、唯一の文官であった元総理、外相広田弘毅。戦争防止に努めながらも、東京裁判ではその努力は認められず、絞首刑を宣告された。裁判を通じて一切の弁解をせず死を従容として受け入れた広田の生...

1974

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「武田信玄」ならびに一連の山岳小説に対して

新田次郎

1973

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「北国の女の物語」「兵卒の鬃」を中心とした旺盛な作家活動に対して

水上勉

1972

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「世に棲む日日」を中心とした作家活動に対して

司馬遼太郎

1971

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「口紅と鏡」「幽霊になった男」ほか、戦後の文壇に新しい小説の領域を確立した作家活動に対して

源氏鶏太

1970

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「三国志英雄ここにあり」を中心とした旺盛な作家活動に対して

柴田錬三郎

1969

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「しぐれ茶屋おりく」

川口松太郎
隈田川沿いの芦の湿原の中に建つ「しぐれ茶屋」。蛤の茶潰けを求めて、伊藤博文をはじめ、政治家・実業家・芸人らが通ったという。実在のモデルの女将おりくは殊の外、芸人を可愛がった。吉川英治文学賞受賞。...

1968

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「徳川家康」

山岡荘八
小牧・長久手の地に、秀吉と家康は宿命の対陣に入った。両者智略を尽くしたかけ引きの末の和睦の条件は、家康の次男を秀吉の養子とすることだった。戦いには勝っていると信ずる三河武士団は血涙を噴騰させた。養子と...

1967

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「昭和史発掘」「花氷」「逃亡」ならびに幅広い作家活動に対して

松本清張