水神(下巻)
帚木蓬生
ついに工事が始まった。大石を沈めては堰を作り、水路を切りひらいてゆく。百姓たちは汗水を拭う暇もなく働いた。「水が来たぞ」。苦難の果てに叫び声は上がった。子々孫々にまで筑後川の恵みがもたらされた瞬間だ。そして、この大事業は、領民の幸せをひたすらに願った老武士の、命を懸けたある行為なくしては、決して成されなかった。故郷の大地に捧げられた、熱涙溢れる歴史長篇。
誕生 | (1947-01-22) 1947年1月22日(73歳)福岡県小郡市 |
職業 | 小説家・精神科医 |
国籍 | 日本 |
活動期間 | 1975年 - |
ジャンル | 医療・サスペンス |
代表作 | 『閉鎖病棟』(1994年)『エンブリオ』(2002年) |
主な受賞歴 | 吉川英治文学新人賞(1992年)山本周五郎賞(1995年)柴田錬三郎賞( |