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起終点駅(ターミナル)

桜木 紫乃

鷲田完治が道東の釧路で法律事務所を開いてから三十年が経った。国選の弁護だけを引き受ける鷲田にとって、釧路地方裁判所刑事法廷、椎名敦子三十歳の覚醒剤使用事件は、九月に入って最初の仕事だった(表題作「起終点駅」)。久保田千鶴子は札幌駅からバスで五時間揺られ、故郷の天塩に辿り着いた。弟の正次はかつてこの町で強盗殺人を犯し、拘留二日目に自殺した。正次の死後、町を出ていくよう千鶴子を説得したのは、母の友人である星野たみ子だった(「潮風の家」)。北海道各地を舞台に、現代人の孤独とその先にある光を描いた短編集を、映画化と同時に文庫化!

桜木 紫乃

桜木 紫乃(さくらぎ しの、1965年4月19日 - )は、日本の小説家、詩人。北海道釧路市生まれ。江別市在住。 == 経歴・人物 == 釧路市立北中学校卒業。北海道釧路東高等学校卒業。中学生の時に原田康子の『挽歌』に出会い文学に目覚める。高校時代は文芸クラブに所属。高校卒業後、裁判所でタイピストとして勤めたが、24歳で結婚して退職し、専業主婦となる。
誕生(1965-04-19) 1965年4月19日(55歳) 北海道釧路市
職業小説家
言語日本語
国籍日本
最終学歴北海道釧路東高等学校卒業
活動期間2007年 -
ジャンル小説
代表作『ラブレス』『ホテルローヤル』
主な受賞歴オール讀物新人賞(2002年)島清恋愛文学賞(2013年)直木三十五賞(
デビュー作『氷平線』
配偶者あり
子供2人