cover

井上成美

阿川 弘之

昭和五十年暮、最後の元海軍大将が逝った。帝国海軍きっての知性といわれた井上成美である。彼は、終始無謀な対米戦争に批判的で、兵学校校長時代は英語教育廃止論をしりぞけ、敗戦前夜は一億玉砕を避けるべく終戦工作に身命を賭し、戦後は近所の子供たちに英語を教えながら清貧の生活を貫いた。「山本五十六」「米内光政」に続く、著者のライフワーク海軍提督三部作完結編。

阿川 弘之

阿川 弘之(あがわ ひろゆき、1920年(大正9年)12月24日 - 2015年(平成27年)8月3日)は、日本の小説家、評論家。 広島県名誉県民。日本芸術院会員。日本李登輝友の会名誉会長。文化勲章受章。代表作に、『春の城』『雲の墓標』のほか、大日本帝国海軍提督を描いた3部作(海軍提督三部作)『山本五十六』『米内光政』『井上成美』など。 法学者の阿川尚之は長男、タレント・エッセイストの阿川佐和子は長女。 == 経歴 == 自身は『私の履歴書』では、〔私の「履歴」を一と言で記せば、「地方の平凡な中流家庭に生まれ、小学校から大学まで、ごく平坦平凡な学生生活を送り、戦争中は海軍に従軍して多少の辛酸を嘗めたが、戦後間もなく志賀直哉の推輓により文壇に登場、以来作家としてこんにちに至る」、これだけである〕と回顧している。
誕生(1920-12-24) 1920年12月24日 日本・広島県広島市
死没(2015-08-03) 2015年8月3日(94歳没)
職業小説家
言語日本語
国籍日本
教育学士(文学)
最終学歴東京帝国大学国文科
活動期間1952年 - 2013年
ジャンル小説随筆
文学活動第三の新人
代表作『春の城』(1952年)『雲の墓標』(1956年)『山本五十六』(196
主な受賞歴読売文学賞(1953年・2002年)新潮社文学賞(1966年)日本芸術院
デビュー作『春の城』(1952年)
子供阿川尚之(長男)阿川佐和子(長女)
親族阿川甲一(父) 増田清(義父)