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万骨伝

出久根達郎

古書業界・出版業界では、故人をしのぶ追悼本を葬式饅頭になぞらえて饅頭本という。紅白饅頭のように配られる記念本も饅頭本のうち。古書店主であった著者が、それらの饅頭本に描かれた、強烈な人生や業績を紹介する出久根流紳士録。実業家、文化人、アスリート、さらには泥棒まで、歴史の陰に埋もれた万骨の人たち50人。文庫オリジナル。

出久根達郎

出久根 達郎(でくね たつろう、1944年3月31日 - ) は日本の小説家、随筆家。茨城県行方郡北浦町(現:行方市)生まれ。 == 人物 == 中学卒業後集団就職で上京し、月島の古書店に勤める。1973年独立し、杉並区で古書店「芳雅堂」を営む。そのかたわらで作家デビュー。1990年「無明の蝶」「猫じゃ猫じゃ」「四人め」「とろろ」で直木賞候補。1992年に『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞。1993年に『佃島ふたり書房』で第108回直木賞。