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カンガルー・ノート

安部 公房

ある朝突然、“かいわれ大根”が脛に自生していた男。訪れた医院で、麻酔を打たれ意識を失くした彼は、目覚めるとベッドに活り付けられていた。硫黄温泉行きを医者から宣告された彼を載せ、生命維持装置付きのベッドは、滑らかに動き出した…。坑道から運河へ、賽の河原から共同病室へー果てなき冥府巡りの末に彼が辿り着いた先とは?急逝が惜しまれる国際的作家の最後の長編!
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安部 公房

安部 公房 (あべ こうぼう、1924年 (大正13年) 3月7日 - 1993年 (平成5年) 1月22日) は、日本の小説家、劇作家、演出家。本名は公房 (きみふさ)。 == 概要 == 東京府で生まれ、満洲で少年期を過ごす。高校時代からリルケとハイデッガーに傾倒していたが、戦後の復興期にさまざまな芸術運動に積極的に参加し、ルポルタージュの方法を身につけるなど作品の幅を広げ、三島由紀夫らとともに第二次戦後派の作家とされた。作品は海外でも高く評価され、世界30数か国で翻訳出版されている。 主要作品は、小説に『壁 - S・カルマ氏の犯罪』 (芥川賞受賞)、『砂の女』 (読売文学賞受賞)、『他人の顔』、『燃えつきた地図』、『箱男』、『密会』など、戯曲に『友達』、『榎本武揚』、『棒になった男』、『幽霊はここにいる』などがある。演劇集団「安部公房スタジオ」を立ちあげて俳優の養成にとりくみ、自身の演出による舞台でも国際的な評価を受けた。晩年はノーベル文学賞の有力候補と目された。
誕生安部 公房 (あべ きみふさ)1924年3月7日 日本・東京府北豊島郡滝
死没(1993-01-22) 1993年1月22日(68歳没) 日本・東京都
墓地日本・上川霊園
職業小説家劇作家演出家
言語日本語
国籍日本
教育学士 (医学)
最終学歴東京大学医学部卒業
活動期間1948年 - 1993年
ジャンル小説戯曲
文学活動第二次戦後派シュルレアリスム
代表作『壁』 (1951年)『第四間氷期』 (1959年)『砂の女』 (196
主な受賞歴戦後文学賞 (1950年)芥川龍之介賞 (1951年)岸田演劇賞 (19
デビュー作『終りし道の標べに』 (1948年)
配偶者安部真知子 (安部真知) (1947年 - 1993年)
子供安部ねり (長女)