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ア・ルース・ボーイ

佐伯 一麦

性悪な英語教師をブン殴って県下有数の名門進学校・I高を中退した17歳の斎木鮮は、中学時代の恋人だった幹とアパートで一緒に暮らし始める。幹もまた父親の分からない子を産んだばかりで女子高を退学していた。さまざまな世間の不条理に翻弄されながらも肉体労働での達成感や人間関係の充足を得て徐々に人として成長していく鮮ー。幼少期に性的悪戯を受けた暗い過去や、母親との不和による傷に苦しみながらも鮮は一歩ずつ前へと歩みを進めるのだった。第4回三島由紀夫賞受賞作品で解説を文芸評論家の池上冬樹氏が特別寄稿。

佐伯 一麦

佐伯 一麦(さえき かずみ、1959年7月21日 - )は日本の小説家。本名は佐伯 亨。私小説の書き手として知られる。現在は郷里の仙台市在住。 筆名の「一麦」は、敬愛する画家ゴッホが麦畑を好んで描いたことにちなむ。 == 来歴・人物 == 1959年、宮城県仙台市に生まれる。宮城県仙台第一高等学校卒業後に上京し、週刊誌記者や電気工など様々な職業を経験する。1984年、『木を接ぐ』により作家デビューしてからしばらくの間は電気工と作家活動とを両立させる(その間、1980年代末からしばらくは茨城県古河市の配電盤工場に勤務したこともある)。
誕生佐伯 亨(さえき とおる) (1959-07-21) 1959年7月21
職業小説家
言語日本語
国籍日本
最終学歴宮城県仙台第一高等学校
活動期間1984年 -
ジャンル小説
代表作『ア・ルース・ボーイ』(1991年)『鉄塔家族』(2004年)『ノルゲ
主な受賞歴海燕新人文学賞(1984年)野間文芸新人賞(1990年)三島由紀夫賞(1
デビュー作『木を接ぐ』(1984年)