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「赤」の誘惑

蓮実重彦

漱石、子規、鴎外、ポー、ドイル、ハメットなど多くの名作の中にひっそりと生れ、作者と読者を静かに誘い、やがて炎の如く世界を染め上げる色=「赤」。この魔性の色と「フィクション」との、驚きに満ちた関係性が徹底的に考察され、ギリシャ的な図式や多くの理論家の呪縛から読者を解放する。フィクション論の決定版。

蓮実重彦

蓮實 重彥(はすみ しげひこ、1936年(昭和11年)4月29日 - )は、日本の文芸・映画評論家、フランス文学者、小説家。専攻は表象文化論。 東京大学文学部仏語仏文科を卒業後、同大学院を経て、パリ大学で博士号を得る。第26代東京大学総長(1997年-2001年)。父は美術史学者・蓮實重康。身長182cm。 == 経歴 == === 1930~50年代 === 1936年 - 東京府(現・東京都)麻布区(現・港区)六本木町(現・六本木)に生まれる。父は美術史家の蓮實重康。