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双子は驢馬に跨がって

金子 薫

いつ何処ともしれぬ森の中のペンションー。オーナーなる人物に監禁された父と子は、双子が驢馬に乗って助けにくるのを信じて待ち続けていた。双子が辿るであろう道のりを地図に描き物語を紡ぎあげ、時に囲碁を打ちながら、父子はこの不条理の中、辛うじて精神の均衡を保っていた。いっぽう生まれつき旅と救済を宿命づけられた双子の少年少女は、驢馬ナカタニを得て旅立つが、行く先々で寄り道ばかり。畜獣の如く蹂躙されている人々がいるという噂を聞きつけ、二人は意気揚々と救出に向かうがー一通の手紙が二つの世界を繋ぐ時、眩い真実が顕れる。

金子 薫

金子 薫(かねこ かおる、1990年 - )は、日本の小説家。男性。 == 経歴・人物 == 神奈川県横浜市出身。慶應義塾大学文学部仏文学専攻卒業後、同大学大学院文学研究科仏文学専攻に在籍中の2014年、第51回文藝賞を「アルタッドに捧ぐ」で受賞しデビュー。2018年、(池田晶子記念)わたくし、つまり Nobody賞受賞、『双子は驢馬に跨がって』で第40回野間文芸新人賞受賞。2019年、「壺中に天あり獣あり」で第32回三島由紀夫賞候補。
誕生(1990-05-16) 1990年5月16日(30歳) 日本 神奈川県
職業小説家
言語日本語
国籍日本
最終学歴慶應義塾大学文学部仏文学専攻
主な受賞歴第51回文藝賞(2014年)第40回野間文芸新人賞(2018年)
デビュー作「アルタッドに捧ぐ」