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椿と花水木(下)

津本陽

英語、数学、測量、航海術、造船技術…アメリカでさまざまな知識を身につけた万次郎は、愛妻の死を契機に望郷の念を募らせる。やがて鎖国状態の日本へ命がけの渡航を試みるが、晴れて十数年ぶりに降り立った故国は黒船来航を端緒とした未曾有の国難に面していた。卓越した才学で開国に向かう日本を陰で支えた男の数奇な後半生。圧巻の人物評伝。

津本陽

津本 陽(つもと よう、1929年(昭和4年)3月23日 - 2018年(平成30年)5月26日)は、日本の小説家。本名、寅吉(とらよし)。  == 経歴 == 和歌山県和歌山市出身。旧制和歌山中学校から旧制大阪専門学校(現・近畿大学)を経て、1961年東北大学法学部卒。明間輝行は同期。同人誌『VIKING』で活動し、掲載作『丘の家』が第56回直木賞候補。1978年(昭和53年)、故郷和歌山を舞台にした『深重の海』で第79回直木賞を受賞。膨大な資料をたどり、小説の中で逐次資料の内容の提示と解説をしながら話を展開してゆく形式が多い。
誕生津本 寅吉 (1929-03-23) 1929年3月23日和歌山県和歌山
死没(2018-05-26) 2018年5月26日(89歳没)東京都文京区
職業小説家
国籍日本
活動期間1966年 - 2018年
代表作『深重の海』『下天は夢か』
主な受賞歴直木三十五賞(1978年)吉川英治文学賞(1995年)紫綬褒章(1997
デビュー作『丘の家』