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猫鳴り

沼田まほかる

ようやく授かった子供を流産し、哀しみとともに暮らす中年夫婦のもとに一匹の仔猫が現れた。モンと名付けられた猫は、飼い主の夫婦や心に闇を抱えた少年に対して、不思議な存在感で寄り添う。まるで、すべてを見透かしているかのように。そして20年の歳月が過ぎ、モンは最期の日々を迎えていた…。「死」を厳かに受けいれ、命の限り生きる姿に熱いものがこみあげる。

沼田まほかる

沼田 まほかる(ぬまた まほかる、1948年 - )は、日本の小説家。女性。大阪府出身、奈良県在住。 == 経歴 == 大阪府の寺に生まれる。1985年4月より大阪文学学校昼間部に学び、在籍中には小説作品(40枚)で大阪文学学校賞も受賞した。 若くして結婚し主婦をするが、堺の母方祖父の跡継ぎを頼まれ、夫がその住職となる。その後離婚、得度して自身が僧侶となる。40代半ばで知人と建設コンサルタント会社を創設するが10年ほどで倒産する。
誕生1948年大阪府
職業小説家
国籍日本
活動期間2005年 -
代表作『九月が永遠に続けば』
主な受賞歴ホラーサスペンス大賞(2004年)大藪春彦賞(2012年)
デビュー作「九月が永遠に続けば」