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夜の向こうの蛹たち

近藤史恵

小説家の織部妙は順調にキャリアを積む一方、どこか退屈さも感じていた。そんなある日、“美人作家”として話題の新人、橋本さなぎの処女作に衝撃を受ける。しかし、文学賞のパーティで対面した橋本の完璧すぎる受け答えに、なぜか幻滅してしまう。織部の興味を惹いたのは、橋本の秘書である初芝祐という女性だった。初芝への気持ちを持て余す織部は、やがて「橋本さなぎ」の存在に違和感を抱くようになる。その小さな疑惑は開けてはならない、女同士の満たされぬ欲望の渦への入り口だった…。「第13回エキナカ書店大賞」受賞作家の最新作。

近藤史恵

近藤 史恵(こんどう ふみえ、1969年5月20日 -)は日本の推理作家、小説家。 == 略歴 == 大阪府出身。大阪芸術大学文芸学科卒業後、1993年『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞し、デビューする。2006年より、母校の大阪芸術大学文芸学科客員准教授に就任。 2008年、『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞受賞。 大学時代、歌舞伎の研究をしており、『ねむりねずみ』『桜姫』『二人道成寺』など歌舞伎を題材にした作品が多い。塚本邦雄や寺山修司などの現代短歌にも傾倒していたという。 女流ミステリ作家として知られているが、恋愛小説やスポーツ小説、コーエーの女性向け恋愛シミュレーションゲーム「遙かなる時空の中で」のノベライズなども手がける。
誕生(1969-05-20) 1969年5月20日(51歳)大阪府
職業小説家
国籍日本
活動期間1993年 -
ジャンルミステリー、恋愛小説
代表作『凍える島』『サクリファイス』
主な受賞歴鮎川哲也賞(1993年)大藪春彦賞(2008年)
デビュー作『凍える島』
公式サイトむくいぬ屋仮宅