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それ自体が奇跡

小野寺 史宜

30歳、結婚3年め、共働き。夫は本気で夢を追い始め、妻は違う男に惹かれ始めた。会社のサッカー部が廃部になりくすぶっていた貢は、大学の先輩から「カピターレ東京」で東京23区初のJリーグ入りを共に目指そうと熱心に勧誘される。報酬ゼロなのに本気のサッカーへの誘いに心を動かされた貢は、「やります」と即答していた。高卒で百貨店に入社して13年め、そろそろ子どもがほしいと考えていた綾は、夫の突然の宣言に異を唱える。特にイヤだったのは、相談ではなく事後報告だったことだ。そんなときに知り合った客の天野と、二人で映画に行くことに…。初めて訪れた危機を、田口夫妻は乗り越えられるのか!?夢を諦めないすべての男女に贈る夫婦の物語!

小野寺 史宜

小野寺 史宜(おのでら ふみのり、1968年 - )は、日本の小説家。千葉県生まれ。千葉市立真砂第三小学校卒業。千葉市立真砂第一中学校卒業。千葉市立稲毛高等学校卒業。法政大学文学部英文学科卒業。 2006年、短編「裏へ走り蹴り込め」で第86回オール讀物新人賞を受賞(乾ルカと同時受賞)。2008年、『ROCKER』でポプラ社主催の第3回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞し同作で単行本デビュー。