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あ・じゃ・ぱ!(上)

矢作 俊彦

昭和天皇崩御の式典が行われている京都の街中で、偶然、テレビカメラに映し出された一人の伝説の老人。「この男からインタヴューを取ってもらいたい」と上司から指示された人物は、新潟の山奥で四十年もゲリラ活動を展開してきた独立農民党党首・田中角栄その人だった。しかし、私の眼は、老人の側に寄り添う美しい女にくぎ付けになっていた。その女こそ…。来日したCNN特派記者が体験する壮烈奇怪な「昭和」の残照。

矢作 俊彦

矢作 俊彦(やはぎ としひこ、1950年7月18日 -)は、日本の小説家。本名は非公表。 == 来歴・人物 == 神奈川県横浜市生まれ。東京教育大学附属駒場高等学校(現・筑波大学附属駒場高等学校)を留年により4年かけて卒業。 17歳の時ダディ・グースの筆名で漫画家デビュー(コミックサンデー)。以後、創刊間もない週刊漫画アクションで様々なファクターを劇画的文脈で混ぜ合わせパロディに仕立てた型破りな作品を発表するが、しばらくして沈黙。 「私の服から催涙ガスが匂ったのが気にいったのだと言われた」など、高校生時代から学生運動に関わったと思しき発言もあり、また、1969年、東大紛争により東大入試が中止となった年が大学受験年だったため、そのまま東大受験を見送り、他大学も受験することはなかった。 当初は映画監督志望で、伯父の口利きで大映の京都撮影所に行き、見習いの助監督として働いたが、勝新太郎の逆鱗に触れて退職。
誕生(1950-07-18) 1950年7月18日(70歳)神奈川県横浜市
職業小説家
国籍日本
活動期間1972年 -
ジャンル小説
代表作『あ・じゃ・ぱん』(1997年)『ららら科學の子』(2003年)
主な受賞歴角川小説賞(1983年)ドゥマゴ文学賞(1998年)三島由紀夫賞(200
デビュー作『抱きしめたい』