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殉教

三島 由紀夫

死の直前に編まれた著者自選の第三短編集。三島文学の中心的なテーマをなしたロマネスクな世界への憧憬と日常世界との関係を、反時代的な主人公によって象徴的に描き、現代における貴種流離や異類の孤立の意味を追求した作品を集める。子供から大人へと成長していく精神の軌跡と、倒錯した性にからむ肉体的嗜虐の世界を描く表題作や『獅子』『三熊野詣』など9編を収める。
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三島 由紀夫

三島 由紀夫(みしま ゆきお、本名:平岡 公威〈ひらおか きみたけ〉、1925年〈大正14年〉1月14日 - 1970年〈昭和45年〉11月25日)は、日本の小説家・劇作家・随筆家・評論家・政治活動家・皇国主義者。血液型はA型、身長は163cm。戦後の日本文学界を代表する作家の一人であると同時に、ノーベル文学賞候補になるなど、日本語の枠を超え、海外においても広く認められた作家である。『Esquire』誌の「世界の百人」に選ばれた初の日本人で、国際放送されたテレビ番組に初めて出演した日本人でもある。 満年齢と昭和の年数が一致し、その人生の節目や活躍が昭和時代の日本の興廃や盛衰の歴史的出来事と相まっているため、「昭和」と生涯を共にし、その時代の持つ問題点を鋭く照らした人物として語られることが多い。 代表作は小説に『仮面の告白』『潮騒』『金閣寺』『鏡子の家』『憂国』『豊饒の海』など、戯曲に『近代能楽集』『鹿鳴館』『サド侯爵夫人』などがある。修辞に富んだ絢爛豪華で詩的な文体、古典劇を基調にした人工性・構築性にあふれる唯美的な作風が特徴。 晩年は政治的な傾向を強め、自衛隊に体験入隊し、民兵組織「楯の会」を結成。
誕生平岡 公威(ひらおか きみたけ)1925年1月14日 日本・東京府東京市
死没(1970-11-25) 1970年11月25日(45歳没) 日本・東京
墓地日本・多磨霊園
職業小説家、劇作家
言語日本語
国籍日本
教育法学士
最終学歴東京大学法学部法律学科卒業
活動期間1941年 - 1970年
ジャンル小説、戯曲、評論、随筆
主題古典美、日本の雅超越的な美意識、悲劇生と死、肉体と精神大和魂、文武両道
文学活動日本浪曼派、第二次戦後派耽美派
代表作『仮面の告白』(1949年)『潮騒』(1954年)『近代能楽集』(195
主な受賞歴新潮社文学賞(1954年)岸田演劇賞(1955年)読売文学賞(1956年
デビュー作『酸模――秋彦の幼き思ひ出』(1938年)『花ざかりの森』(1941年)
配偶者平岡瑤子
子供平岡紀子、平岡威一郎
親族松平乗尹(五世祖父)三好長済、永井尚志、松平頼位、橋一巴(高祖父)平岡太
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