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思い川・枯木のある風景・蔵の中

宇野 浩二/水上 勉

芸妓村上八重と著者との三十年にも及ぶ恋愛を題材に小説家牧と芸者三重次とが互いの人生の浮き沈みを越えて真摯な心を通わせ合った長い歳月の愛を独得の語りくちで描いた戦後の代表作・読売文学賞受賞「思い川」、なじみの質屋の蔵の中で質種の着物の虫干しをしながら着物に纒わる女たちの思い出に耽る男の話・出世作「蔵の中」、他に「枯木のある風景」の三篇を収録。
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宇野 浩二/水上 勉

宇野 浩二(うの こうじ、1891年(明治24年)7月26日 - 1961年(昭和36年)9月21日)は、日本の小説家・作家。本名は、宇野格次郎。早稲田大学英文科中退。『蔵の中』『苦の世界』など、おかしみと哀感のある作品を独自の説語体で発表し、文壇に認められた。その後『山恋ひ』『子を貸し屋』などで作風の幅を広げた。一時精神に変調をきたすが、復活後は冷厳に現実を見つめる簡素で写実的な作風に転じ、『枯木のある風景』『器用貧乏』『思ひ川』などを発表。他に松川事件の被告を弁護した『世にも不思議な物語』などがある。 福岡県福岡市南湊町(現在の福岡市中央区荒戸一丁目)に生まれる。
誕生1891年7月26日福岡県福岡市南湊町
死没(1961-09-21) 1961年9月21日(70歳没)
職業小説家
最終学歴早稲田大学英文科中退
代表作『蔵の中』(1919年)『苦の世界』(1919-21年)『子を貸し屋』(