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麦主義者の小説論

佐伯一麦

現代日本を代表する作家による、初めての小説論集。「麦主義者」としての作家の出発を促し、また方向づけた十代の読書経験と、上林暁、徳田秋声、志賀直哉、川端康成、太宰治など近代日本の作家たちについて(第1部、第2部)。自分自身を書くことは他者を書くことであるという「私小説」の核心をめぐって(第3部)。著者の小説世界に大きな影響を与えてきた三浦哲郎と古井由吉の文学をめぐって(第4部、第5部)。さらに、ときには反発しながらそれぞれの文学観に学んだ作家たちについて(第6部、第7部)。作家、佐伯一麦の文学はもちろん、日本の近現代文学に親しむための扉としても読める、貴重な本。

佐伯一麦

佐伯 一麦(さえき かずみ、1959年7月21日 - )は日本の小説家。本名は佐伯 亨。私小説の書き手として知られる。現在は郷里の仙台市在住。 筆名の「一麦」は、敬愛する画家ゴッホが麦畑を好んで描いたことにちなむ。 == 来歴・人物 == 1959年、宮城県仙台市に生まれる。宮城県仙台第一高等学校卒業後に上京し、週刊誌記者や電気工など様々な職業を経験する。1984年、『木を接ぐ』により作家デビューしてからしばらくの間は電気工と作家活動とを両立させる(その間、1980年代末からしばらくは茨城県古河市の配電盤工場に勤務したこともある)。
誕生佐伯 亨(さえき とおる) (1959-07-21) 1959年7月21
職業小説家
言語日本語
国籍日本
最終学歴宮城県仙台第一高等学校
活動期間1984年 -
ジャンル小説
代表作『ア・ルース・ボーイ』(1991年)『鉄塔家族』(2004年)『ノルゲ
主な受賞歴海燕新人文学賞(1984年)野間文芸新人賞(1990年)三島由紀夫賞(1
デビュー作『木を接ぐ』(1984年)