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思い川・枯木のある風景・蔵の中

宇野 浩二/水上 勉

芸妓村上八重と著者との三十年にも及ぶ恋愛を題材に小説家牧と芸者三重次とが互いの人生の浮き沈みを越えて真摯な心を通わせ合った長い歳月の愛を独得の語りくちで描いた戦後の代表作・読売文学賞受賞「思い川」、なじみの質屋の蔵の中で質種の着物の虫干しをしながら着物に纒わる女たちの思い出に耽る男の話・出世作「蔵の中」、他に「枯木のある風景」の三篇を収録。
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宇野 浩二/水上 勉

水上 勉(みずかみ つとむ、1919年3月8日 - 2004年9月8日)は、日本の小説家。福井県大飯郡本郷村(現:おおい町)生まれ。社会派推理小説『飢餓海峡』、少年時代の禅寺での修行体験を元にした『雁の寺』、伝記小説『一休』などで知られる。当初は「みなかみ」と呼ばれていたが、のちに戸籍名通りの「みずかみ」と読みを改めている。 == 生涯 == === 生い立ち === 福井県の棺桶造りや宮大工をしていた家に生まれ、5人兄弟の次男として育った。生家は乞食谷(こじきだん)と呼ばれる谷の上にあり、そこは死体を埋める谷のとば口で、一家は地元の素封家の所有する薪小屋に住んでいた。8歳の時には北丹後大震災に逢い、家から茶畑に避難する経験をした。当時京都の臨済宗寺院相国寺塔頭、瑞春院の住職になった山盛松庵が、若狭で酒井家賞を受けた子供から小僧をとろうとして選ばれ、貧困もあって、9歳の時に京都の伯父の元に送られ、10歳の時に正式に瑞春院に入った。
誕生1919年3月8日 福井県大飯郡本郷村(現:おおい町)
死没(2004-09-08) 2004年9月8日(85歳没) 長野県東御市
職業小説家
言語日本語
国籍日本
最終学歴立命館大学国文科中退
活動期間1947年 - 2004年
代表作『雁の寺』(1961年)『五番町夕霧楼』(1963年)『越前竹人形』(1
主な受賞歴日本探偵作家クラブ賞(1961年)直木三十五賞(1961年)菊池寛賞(1