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湖底のまつり

泡坂妻夫

傷ついた心を癒す旅に出た香島紀子は、山間の村で急に増水した川に流されてしまう。ロープを投げ、救いあげてくれた埴田晃二という青年とその夜結ばれるが、翌朝晃二の姿は消えていた。村祭で賑わう神社で、紀子は晃二がひと月前に殺されたと知らされる。では昨日、晃二と名乗っていた人物はだれか。読む者に強烈な眩暈感を与えずにはおかない泡坂妻夫の華麗な騙し絵の世界。

泡坂妻夫

泡坂 妻夫(あわさか つまお、1933年5月9日 - 2009年2月3日)は日本の推理作家、小説家。東京都千代田区(当時東京市神田区)出身。東京都立九段高等学校卒。筆名の"泡"の旁は正しくは"己"ではなく"巳"。本名は厚川 昌男(あつかわ まさお)。筆名は本名のアナグラムである。 == 経歴 == 東京・神田で「松葉屋」の屋号を持つ紋章上絵師(もんしょううわえし・和服に家紋を描き入れる専門の絵師)の家に生まれる。定時制で高校に通いながら約5年の会社勤めを経て、家業を継いで上絵師として働く。
誕生厚川 昌男1933年5月9日 日本・東京都千代田区
死没(2009-02-03) 2009年2月3日(75歳没)東京都
職業推理作家
国籍日本
活動期間1975年 - 2009年
ジャンル推理小説
代表作『乱れからくり』亜愛一郎シリーズ『蔭桔梗』
主な受賞歴日本推理作家協会賞(1978年)泉鏡花文学賞(1988年)直木三十五賞(
デビュー作『DL2号機事件』(1975年)