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君死に給ふことなかれ

古川薫

苦肉の策か、狂気の沙汰か。太平洋戦争終戦間際、20歳に満たない若年兵が乗る布張りの練習用飛行機に250キロ爆弾を抱かせ、敵艦に体当たりさせる特攻作戦が行われた。その特攻隊員と思しきM・Kから手紙を受け取った深田隆平は、戦後、その消息を尋ねる旅に出る。自らも空襲で許嫁を亡くすという辛い過去をもつ隆平が、やがて辿り着いたM・Kの素性。その素顔とは…。著者自らの実体験をもとに綴る奇跡の邂逅譚。

古川薫

古川 薫(ふるかわ かおる、1925年6月5日 - 2018年5月5日)は、日本の小説家。妻は歌人の森重香代子。 == 来歴・人物 == 山口県下関市生まれ。軍国少年として育ち、航空機のエンジニアになるため宇部工業学校(現山口県立宇部工業高等学校)機械科を卒業。航空機会社に勤務した。1945年に召集され、沖縄戦に向かう予定だったが、その前に敗戦を迎えた。 1952年に山口大学教育学部を卒業。教員を経て山口新聞(みなと山口合同新聞社)に入社。
誕生(1925-06-05) 1925年6月5日 日本・山口県下関市
死没(2018-05-05) 2018年5月5日(92歳没) 日本・山口県下
職業小説家
最終学歴山口大学教育学部
活動期間1965年 - 2018年
代表作「走狗」(1965年)「女体蔵志」(1973年)「塞翁の虹」(1974年
主な受賞歴第104回直木賞(1990年)山口県文化振興奨励特別賞(1991年)
デビュー作「走狗」
パートナー森重香代子