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宮尾 登美子

高知の下町に生れ育った喜和は、十五の歳に渡世人・岩伍に嫁いだ。芸妓紹介業を営み始めた夫は、商売にうちこみ家を顧みない。胸を病む長男と放縦な次男を抱え必死に生きる喜和。やがて岩伍が娘義太夫に生ませた綾子に深い愛をそそぐが…。大正から昭和戦前の高知を舞台に、強さと弱さを併せもつ女の哀切な半生を描き切る。作者自らの生家をモデルに、太宰治賞を受賞した名作。

宮尾 登美子

宮尾 登美子(みやお とみこ、1926年4月13日 - 2014年12月30日)は、日本の小説家。高知県高知市生まれ。高坂高等女学校卒業。『櫂』で注目されて以来、緻密な構成と、時代に翻弄されながらも逞しく生きる女性を描いた作風で多くの読者に支持された。高知の花柳界で育った体験を生かした自伝的作品のほか、芸道物、歴史物のモデル小説に優れる。文化功労者。 == 人物 == 高知の遊郭で芸妓紹介業(女衒)を営む岸田猛吾と愛人の子として生まれる。実母は女義太夫。
誕生(1926-04-13) 1926年4月13日 日本・高知県高知市
死没(2014-12-30) 2014年12月30日(88歳没)
職業作家
国籍日本
ジャンル小説
代表作『櫂』(1972年) 『岩伍覚え書』(1977年) 『一絃の琴』(197
主な受賞歴女流新人賞(前田とみ子名義)(1962年) 太宰治賞(1973年)女流文
デビュー作『連』(1962年,前田とみ子名義)