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ドールハウス

姫野 カオルコ

たとえば、姉の食べ残しに弟が躊躇なく手を出せるーそんなふつうの生活を理加子は夢みている。軍隊にも劣らないほど強権な父親と、一度も家族を愛したことのない母親のもと、理加子は大屋敷家ただひとりの子供として“石の歳月”を過してきた。“不良になるから”という理由で、映画、読書はもちろん電話、手紙に至るまで禁止されてもなお、理加子は両親に逆らえない。そんな彼女の前に粗暴で強引な男性江木が現れ、次第に心を開いてゆくが…。子供から大人へ。集団から個へ。誰もが通過する家=家族との決別を綴った切ない物語。

姫野 カオルコ

姫野 カオルコ(ひめの かおるこ、1958年8月27日 - )は、日本の小説家。雅号:姫野 嘉兵衛。 == 人物 == 1958年(昭和33年)、現在の滋賀県甲賀市に生まれる。青山学院大学文学部卒業。 嬰児の頃から、いろいろな他人宅に預けられていた。小学校入学後も鍵っ子で一人っ子だった。そのため空想や書くことが友達代わりだった、小学生の頃から作家を志す。大学在学中より読者投稿原稿のリライト作業などを主としていたが、映画評も執筆するようになる。
誕生(1958-08-27) 1958年8月27日(62歳) 日本・滋賀県甲
職業小説家
最終学歴青山学院大学文学部卒業
活動期間1990年 -
代表作『ツ、イ、ラ、ク』(2003年)『昭和の犬』(2013年)
主な受賞歴直木三十五賞(2014年) 柴田錬三郎賞(2019年)
デビュー作『ひと呼んでミツコ』
公式サイト姫野カオルコ(姫野 嘉兵衛)公式サイト