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ぢん・ぢん・ぢん(上)

花村萬月

“眼前にむごたらしいほど薄汚い中年女の肉体が屹立していた。それはおぞましい光景だった。納豆を食べ終わったあとのご飯茶碗のようなぬめりがてらてら光っていた”。家出少年イクオの、新宿歌舞伎町でのヒモ修行、浮浪者生活。性の遍歴、魂の彷徨…。芥川賞受賞の鬼才がジャンルを超えて世に問う畢生のビルドゥングス・ロマンの超問題作。

花村萬月

花村 萬月(はなむら まんげつ、本名:吉川 一郎、1955年〈昭和30年〉2月5日 - )は、日本の男性作家。東京都出身。現在、京都府在住。 == 経歴 == 東京都生まれ。父親は明治の生まれで、母親とは30歳ほど離れていた。生まれて間もなく蒸発した父親が小学校入学後に戻り、旧仮名遣いの本で読書を強制される。父親の方針により小学校を休みがちになったが、様々な学問の基礎を父親から教わる。問題行動の多い子どもであったため小学校6年のときに児童相談所に送られ、福祉施設の東京サレジオ学園付属小平育英学院サレジオ中学校へ進む。
誕生(1955-02-05) 1955年2月5日(65歳) 東京都
職業小説家
国籍日本
活動期間1989年 -
ジャンル小説
主な受賞歴小説すばる新人賞(1989年)吉川英治文学新人賞(1998年)芥川龍之介