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喪神・柳生連也斎

五味 康祐

豊臣秀次の剣の師で「夢想剣」を名乗る瀬名波幻雲齋とその娘・ゆき、そして幻雲齋が父の仇でありながら、門下生となって修行を積む松前哲郎太重春。奇妙な3人の絆は、やがて哲郎太とゆきが契りを結ぶまでに深まっていく。そんななか、哲郎太は身重のゆきを残して武者修行の旅に出ようとするがー。第28回芥川賞に輝いた出世作「喪神」のほか、柳生流新陰流正統を継いだ連也斎とライバルとの決闘を描く「柳生連也齋」、剣豪が巨人軍の強打者として大活躍する異色作「一刀齋は背番號6」など、剣を題材にした珠玉の11篇。
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五味 康祐

五味 康祐(ごみ やすすけ、1921年12月20日 - 1980年4月1日)は、日本の小説家。 五味の本名は「康祐」であり、ヨミは「やすすけ」であるとされてきた。なお、(公財)練馬区文化振興協会が所蔵する五味自筆の年譜では、本名についての記述はない。一方で、『五味康祐の世界展』図録の添付年譜には、「幼少時は『欣一』または『欣吾』と呼ばれていた」と記載されている。 五味が在学した明治大学に残る史料によると、五味の本名は五味 欣一である。 剣豪を扱った歴史・時代小説を始め数々の作品を発表。特に柳生十兵衛など柳生一族を扱った作品で知られており「五味の柳生か、柳生の五味か」と評された。『週刊新潮』をはじめとする出版社系週刊誌の爆発的流行と軌を一にする、昭和30年代から40年代(1950年代後半から1970年代前半)の流行作家であった。
誕生五味 欣一1921年12月20日大阪市南区(現・中央区)難波町
死没1980年4月1日東京都千代田区富士見 東京逓信病院
墓地鎌倉市山ノ内 建長寺回春院
職業小説家
国籍日本
最終学歴明治大学専門部文芸科本科 除名[1]
活動期間1952年 - 1980年
ジャンル剣豪小説オーディオ・クラシック音楽評論手相・観相学・麻雀研究
代表作『柳生武芸帳』『薄桜記』『二人の武蔵』
主な受賞歴芥川龍之介賞(1953年)
デビュー作『喪神』