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津軽世去れ節・津軽じょんから節

長部日出雄

嘉瀬の桃、こと黒川桃太郎。彼がじょんがらの最初の唸りを発すると、津軽の民衆は一遍に心を奪われたものだった...。昭和6年、酒と賭博に溺れて死んだ津軽三味線大成者の生涯を描き、第69回直木賞を受けた表題作をはじめ、同時受賞作「津軽じょんがら節」他四篇を収録した処女作品集。

長部日出雄

長部 日出雄(おさべ ひでお、1934年9月3日 - 2018年10月18日)は、日本の小説家、評論家。 == 人物 == 青森県弘前市出身。故郷である津軽についての小説、エッセイを多数、発表。また津軽出身の棟方志功、太宰治らの評伝を執筆。また、監督した映画『夢の祭り』では津軽三味線に熱中する若者達を描いている。近年は、主に評論作品を発表。かつては左派だったが、近年は反共右派の立場を鮮明にして、民主党政権を容共として激しく非難しており、日本は反共の旗を降ろすなと提言している。 ミュージシャンの大友康平は甥。