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山妣

坂東眞砂子

明治末期、文明開化の波も遠い越後の山里。小正月と山神への奉納芝居の準備で活気づく村に、芝居指南のため、東京から旅芸人が招かれる。不毛の肉体を持て余す美貌の役者・涼之助と、雪に閉ざされた村の暮らしに倦いている地主の家の嫁・てる。二人の密通が序曲となり、悲劇の幕が開いた―人間の業が生みだす壮絶な運命を未曾有の濃密さで描き、伝奇小説の枠を破った直木賞受賞作。

坂東眞砂子

坂東 眞砂子(ばんどう まさこ、1958年3月30日 - 2014年1月27日)は、日本の小説家。ジャンクロード・ミッシェルとの共同執筆による筆名に梟森 南溟(ふくもり なんめい)がある。 == 来歴 == 高知県高岡郡佐川町生まれ。土佐高等学校、奈良女子大学家政学部住居学科卒業。イタリアに留学し、ミラノ工科大学やブレラ美術学院でインテリアデザインを学ぶ。帰国後は、フリーライターを経て、寺村輝夫の主催する童話作家育成雑誌「のん」で認められ、児童向けファンタジー小説で作家としてデビューする。後に一般小説に転向する。ホラー小説と呼ばれるジャンルの作品も多いが、「死」と「性」を主題とした作品が特徴である。
誕生1958年3月30日
死没(2014-01-27) 2014年1月27日(55歳没)
職業小説家
言語日本語
国籍日本
最終学歴奈良女子大学家政学部住居学科卒業
ジャンルホラー
主な受賞歴直木三十五賞(1996年)