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世界でいちばん美しい

藤谷 治

雪踏文彦。ひとは、みな、彼のことを親しみを込めて、せった君と呼ぶ。語り手である作家・島崎哲も、親友である彼をそう呼んだ。いつもどこかぼんやりしていたせった君は、幼少期から音楽の英才教育を受けていた島崎が嫉妬してしまうほどの才能に溢れていた。中学、高校と違う学校に通ったふたりは、大人になり彼がピアノを弾いている鎌倉のバーで頻繁に会うようになる。音楽のことしか、ほとんど考えていないせった君だったが、やがて恋をして、彼がつくる音楽にも変化が起こる。だがそんなある日、事件は起きた。

藤谷 治

藤谷 治(ふじたに おさむ、1963年11月23日 - )は、日本の小説家。東京都出身。 == 経歴 == 日本大学藝術学部映画学科卒業。会社員を経て、1998年に東京・下北沢に本のセレクト・ショップ「フィクショネス」をオープン。書店経営のかたわら創作を続け、2003年に『アンダンテ・モッツァレラ・チーズ』(小学館)で作家デビュー。2013年11月にデビュー10周年を迎え、同年12月には代表作である青春音楽小説『船に乗れ!』が舞台化される。 == 受賞・候補歴 == 2002年、「おがたQ、という女」で第34回新潮新人賞候補。 2008年、『いつか棺桶はやってくる』で第21回三島由紀夫賞候補。
誕生(1963-11-23) 1963年11月23日(56歳)東京都
教育日本大学藝術学部
活動期間2003年-
代表作『船に乗れ!』