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故人

坂上 弘

自分を文学の世界に導いてくれた、兄のように慕う先輩作家が、原稿を郵便で出した帰途、トラックに轢かれ死んだ。理不尽な死を前に混乱、自失する家族や友人たち。青年は深い喪失感を抱えながら、社会との折り合いに惑い、生と死の意味を問い続ける。三四歳で早世した山川方夫の人生を、最も近くで生きた著者が小説に刻んだ鎮魂の書。

坂上 弘

坂上 弘(さかがみ ひろし、1936年2月13日 - )は、日本の小説家。日本芸術院会員。前日本文藝家協会理事長。 == 来歴・人物 == 東京府東京市赤坂区生まれ。父は三重県四日市市の出身で当時日本銀行に勤務。母は埼玉県入間郡出身。1942年、赤坂区立青南国民学校へ入学。1943年父の転勤により熊本市立白川国民学校に編入学。