百
色川 武大
「おやじ、死なないでくれー、と私は念じた。彼のためでなく私のために。父親が死んだら、まちがいの集積であった私の過去がその色で決定してしまような気がする」百歳を前にして老耄のはじまった元軍人の父親と、無頼の日々を過してきた私との異様な親子関係を描いて、人生の凄味を感じさせる純文学遺作集。川端康成文学賞受賞の名作「百」ほか三編を収録する。
誕生 | 1929年3月28日東京府東京市牛込区(現・東京都新宿区) |
死没 | 1989年4月10日(満60歳没)宮城県栗原郡瀬峰町(現・栗原市)宮城県 |
職業 | 小説家、随筆家 |
国籍 | 日本 |
代表作 | 『麻雀放浪記』(1969-72年)『怪しい来客簿』(短編集,1977年) |
主な受賞歴 | 泉鏡花文学賞(1977年) 直木三十五賞(1978年)川端康成文学賞(1 |