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現代語訳 方丈記

佐藤 春夫

『方丈記』は、時代、政治の移り変わり、天変地異により翻弄され続ける、この世での人の命と栖のはかなさを、深い無常観を踏まえた上で隠者鴨長明が和漢混淆の雄勁な日本語で描いた中世随筆文学の代表作。日本人の精神性そのものを、緊張感溢れる、しかも流れる如き名文で表現している。文豪佐藤春夫の名訳で味わう。西行、長明、兼好の隠者の系譜を論じた小説、評論三篇を併せて収載した。
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佐藤 春夫

佐藤 春夫(さとう はるお、1892年(明治25年)4月9日 - 1964年(昭和39年)5月6日)は、近代日本の詩人・作家。艶美清朗な詩歌と倦怠・憂鬱の小説を軸に、文芸評論・随筆・童話・戯曲・評伝・和歌とその活動は多岐に及び、明治末期から昭和まで旺盛に活動した。筆名を潮鳴、沙塔子、雅号を能火野人と称した。初代新宮市名誉市民。 == 経歴 == === 学生時代 === 和歌山県東牟婁郡新宮町(現・新宮市)に医師・佐藤豊太郎(号は鏡水)、政代の長男として生まれる。母・政代は旧紀州藩士で御庭奉行を務めた竹田家の娘。佐藤家の家系は代々紀州の下里町で医を業とし、父の豊太郎に至って九代を数えている。父の豊太郎は正岡子規に私淑した文人でもある。
誕生1892年4月9日・和歌山県東牟婁郡新宮町(現・新宮市)
死没(1964-05-06) 1964年5月6日(72歳没) 日本・東京都文
墓地日本・京都知恩院
職業小説家・詩人
言語日本語
国籍日本
最終学歴慶應義塾大学文学部中退
ジャンル小説詩随筆翻訳短歌
文学活動主知主義・耽美派・芸術詩派
代表作『西班牙犬の家』(1914年、小説)『田園の憂鬱』(1919年、小説)『
主な受賞歴読売文学賞(1953年・1955年)文化勲章(1960年)贈従三位、賜銀
デビュー作『風』(1908年)