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ウラミズモ奴隷選挙

笙野 頼子

男尊国にっほんで側室奴隷の子として生まれ、女尊国ウラミズモに移民した市川房代は、男性保護牧場歴史資料館の責任者となり、館内で「保護」する性犯罪者たちの生死を委ねられていた。請願、要求も房代に集中する激務の中、警視総監、法務大臣を輩出する白梅高等学院の少女たちに銃で脅され、にっほんの少女遊廓からの訴えをきき、死者のメールに耐え…。そんなある日、齢数千年の石の女神が訪れ…。自由か、死かー女性たちの存亡を賭けた闘いが、いま幕を開ける!

笙野 頼子

笙野 頼子(しょうの よりこ、1956年3月16日 - )は日本の小説家。本姓・市川。三重県出身、立命館大学法学部卒。 自称「神道左翼」の立場からラディカルな政治性を打ち出し、私小説と幻想小説を周到なメタフィクションやポリフォニーを用いて過激に混成させた作風で、「闘う作家」「メタの女王」などと呼ばれる。 2011年度より立教大学特任教授(文学研究科・比較文明学専攻博士課程前期課程)。 == 概要 == 自らアヴァン・ポップ作家と称し、藤枝静男や内向の世代などの影響を受けた独自の私小説を得意とする。概説的には世界への違和感を社会的な視座に見据えつつ、不穏な幻想とスラップスティックなユーモアによって批評的に描くスタイルと言え、この傾向は90年代後半、「論争」を経てからより顕著になった。 初期の作品は緊密な文体で鬱屈した観念・心理表現と澄明な幻想描写の融和を試行した難解なものが多く、発表できても反応はほとんどなかったが、1990年代に賞を立て続けに獲得したことで一気に評価が高まった。
誕生市川 頼子(いちかわ よりこ) (1956-03-16) 1956年3月
職業小説家
言語日本語
国籍日本
教育学士(法学)
最終学歴立命館大学法学部
活動期間1981年 -
ジャンル小説
主題ジェンダー・フェミニズム
文学活動ポストモダン文学幻想小説私小説
代表作『二百回忌』(1993年)『タイムスリップ・コンビナート』(1994年)
主な受賞歴群像新人文学賞(1981年)野間文芸新人賞(1991年)三島由紀夫賞(1
デビュー作『極楽』(1981年)