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すっぽん心中

戌井昭人

変化を求めず、目の前のことをやり過ごしてきた田野と痛い目に遭いつづけながらあっけらかんとしたモモ。不忍池で出会ったふたりは上野から霞ヶ浦をめざす。どんづまりを描きもはや笑うしかないのか「すっぽん心中」。スイッチの入った男の狂騒「植木鉢」、屋上の狂人のバトルと本心「鳩居野郎」を併録。おかしさと哀愁は他の追随を許さぬ現代小説。

戌井昭人

戌井 昭人(いぬい あきと、1971年10月22日 - )は、日本の俳優、劇作家、小説家。祖父は文学座代表を務めた演出家の戌井市郎。 == 来歴 == 東京都調布市出身。1995年、玉川大学文学部演劇専攻卒業。同年、文学座付属研究所に入所。翌年に文学座研究生に昇進し12月に退所。1997年に牛嶋みさをらとともにパフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」を旗揚げし、脚本も担当している。 2008年に「新潮」に発表した『鮒のためいき』で小説家デビュー。