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ミッドワイフの家
三木 卓
「性愛の対象としても、結婚の対象としても認められていない若い男など、どんな意味があるだろう?娘たちが“友人”としてわたしを扱うことは、お前はどこへでも行って勝手にしろ、ということ以外ではあり得なかった。」(「炎に追われて」より)。異性への畏怖、憧れ、情欲という切実な問題にぶつかる若者の姿を繊細に表現し、男女の機微を丁寧に描写することで、感受性豊かなイメージが喚起される。鋭敏な“性”の物語。第68回芥川賞候補作、三木卓第一小説集の復刊です。(表題作他二編収録)。
三木 卓
三木 卓(みき たく、1935年5月13日 - )は、日本の小説家、詩人、翻訳家。日本芸術院会員。紫綬褒章。芸術院恩賜賞。 == 来歴・人物 == 本名、冨田三樹。東京に生まれるが、満洲日日新聞などの新聞記者だった父に連れられて一家で1937年(昭和12年)から1943年の2歳から小学校2年までの6年間、大連に移住して過ごす。かつて実業之日本社で児童文学の編集者をしていた父に与えられた少年少女文学集など多くの本に大きな影響を受ける。しかし敗戦で引き揚げを余儀なくされ、帰国途中で父、祖母らを亡くす。
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