抱擁
日野 啓三
大都会・東京の真ん中で静かに佇む洋館に心惹かれた「私」は、得体の知れない不動産屋に誘われるままにその館を訪ねる。そこには幻想的な少女・霧子や近寄りがたい老主が住んでいた。身を固く包んで口さえ開こうとしない霧子に、私の興味は膨らんでいく。主である霧子の祖父の依頼で、彼女の家庭教師として洋館に同居することになる私ー。そしてこの一家の住人たちは数奇な運命に翻弄され始めるのだった。「ある夕陽」で芥川賞を受賞した日野啓三が幻想的作風で新境地を開き、泉鏡花賞に輝いたロマネスク小説の傑作。
誕生 | 1929年6月14日 日本・東京府豊多摩郡(現・東京都渋谷区) |
死没 | (2002-10-14) 2002年10月14日(73歳没) 日本・東京 |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
教育 | 学士(文学) |
最終学歴 | 東京大学文学部社会学科卒業 |
活動期間 | 1966年 - 2002年 |
ジャンル | 小説・評論 |
文学活動 | 内向の世代 |
代表作 | 『あの夕陽』(1975年)『夢の島』(1985年)『砂丘が動くように』( |
主な受賞歴 | 平林たい子文学賞(1974年)芥川龍之介賞(1975年)泉鏡花文学賞(1 |
デビュー作 | 『還れぬ旅』(1971年) |
配偶者 | あり |
子供 | 日野鋭之介(長男) |