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現代小説クロニクル 1980〜1984

日本文藝家協会/野間 宏

海の臭気と耳に差した左手小指「泥海」。私小説の超克、生と死と自然の混淆「みな生きものみな死にもの」。特別料理に漂う不穏な気配「菓子祭」。変貌した町で知人宅に赴く私は…「鯊釣り」。研究室への辞表と乳房を巡る「独身病」。一個のサラリーマンと夏の夢「杞憂夢」。魚雷艇訓練所の長い一日「湾内の入江で」。僕がプールで視る禍々しい幻影「泳ぐ男ー水のなかの「雨の木」」。江戸の腕利き大工が星舟で鎌倉へ「きらら姫」。現代小説四〇年を辿るシリーズ第二巻。
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日本文藝家協会/野間 宏

野間 宏(のま ひろし、1915年(大正4年)2月23日 - 1991年(平成3年)1月2日)は、日本の小説家、評論家、詩人。 長編小説を多く書き、社会全体の構造をとらえる全体小説を志向した。また、最晩年まで社会的な発言を多く行ったことでも知られている。部落外の出身者だが部落解放同盟中央委員となった。そのきっかけは、戦前から水平社とともに運動してきたことのほか、誤りを犯したことがきっかけで解放同盟に洗脳されたことであるといわれる。 == 経歴 == 僧侶(在家の新しい流派を建てたので、既存の寺院に属してはいなかった)を父として、兵庫県神戸市長田区に生まれる。大阪府立北野中学校に進学する。 1932年、旧制第三高等学校在学中、同人誌「三人」を富士正晴(野間は富士の妹と結婚したので義兄)、竹之内静雄と創刊。
誕生1915年2月23日 日本・兵庫県神戸市長田区
死没(1991-01-02) 1991年1月2日(75歳没) 日本・東京都港
墓地東大谷墓地(京都市)
職業小説家・評論家・詩人
言語日本語
国籍日本
教育学士(文学)
最終学歴京都帝国大学文学部仏文科
活動期間1946年 - 1991年
ジャンル小説・評論・詩
文学活動第一次戦後派
代表作『暗い絵』(1946年)『崩解感覚』(1948年)『真空地帯』(1952
主な受賞歴毎日出版文化賞(1952年)谷崎潤一郎賞(1971年)ロータス賞(197
デビュー作『暗い絵』(1946年)