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聖母の鏡

原田康子

乾いた南国での客死。ただそのためにだけ、やって来たスペインだった。彼と出逢い、あの鏡のような泉を目にするまでは…。海霧にけぶる釧路湿原と、償いきれぬ過去とを胸底に棲みつかせた女、顕子。妻に去られ、ひとり帰郷したアンダルシアで、オリーブ畑を守り続ける元・国際便トラック運転手、ミゲル。人生のたそがれ時の、微妙に揺れ輝く光のただ中に立つ男と女、その愛のかたち。
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原田康子

原田 康子(はらだ やすこ、1928年1月12日 - 2009年10月20日)は日本の小説家である。本名は佐々木康子(旧姓:原田)。 == 来歴・人物 == 東京都生まれ、北海道釧路市出身。市立釧路高等女学校(現・北海道釧路江南高等学校)卒業後、釧路新聞に勤務。 1949年に同人雑誌「北海文学」に処女作『冬の雨』を発表し、以後も同誌を中心に短編・長編を発表。1954年「新潮」同人雑誌賞に『サビタの記憶』で応募、最終候補に残って伊藤整らの高い評価を得る。翌年から「北海文学」誌上に長編『挽歌』を連載。1956年に出版されベストセラーとなり、映画化されるなど大きな反響を呼んだ。
誕生1928年1月12日 日本・東京都
死没(2009-10-20) 2009年10月20日(81歳没) 日本・北海
職業小説家
言語日本語
国籍日本
最終学歴市立釧路高等女学校
活動期間1954年 - 2009年
ジャンル小説・随筆
代表作『サビタの記憶』(1954年)『挽歌』(1956年)『蝋涙』(1999年
主な受賞歴女流文学者賞(1956年、1999年)吉川英治文学賞(2002年)
デビュー作『サビタの記憶』