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ベーコン

井上荒野

初めてだった。男から、そんな目で見つめられたのはー。家族を置いて家を出た母が死んだ。葬式で母の恋人と出会った「私」は、男の視線につき動かされ、彼の家へ通い始める。男が作ったベーコンを食べたとき、強い衝動に襲われ…表題作ほか、人の心の奥にひそむ濃密な愛と官能を、食べることに絡めて描いた短編集。単行本未収録の「トナカイサラミ」を含む、胸にせまる10の物語。

井上荒野

井上 荒野(いのうえ あれの、1961年2月4日 - )は、日本の小説家。本名同じ。東京都出身。 == 概要 == 小説家井上光晴の長女に生まれる。調布市立第三中学校、玉川学園高等部を経て、成蹊大学文学部英米文学科卒。卒業後は小学館の近代文学全集編集部に3年間勤めていた。 1989年、「わたしのヌレエフ」で第1回フェミナ賞(学習研究社『季刊フェミナ』による)を受賞するが、その後体調不良などで小説を書けなくなる。絵本の翻訳などをしていたが、2001年に『もう切るわ』で再起。
誕生(1961-02-04) 1961年2月4日(59歳) 東京都
言語日本語
国籍日本
教育文学士
最終学歴成蹊大学文学部
活動期間1989年 - 中断2001年 -
代表作『潤一』『切羽へ』
主な受賞歴島清恋愛文学賞(2004年)直木三十五賞(2008年)中央公論文芸賞(2
デビュー作「わたしのヌレエフ」(1989年)
配偶者あり[1]
親族井上光晴(父)