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静かな木

藤沢 周平

藩の勘定方を退いてはや五年、孫左衛門もあと二年で還暦を迎える。城下の寺にたつ欅の大木に心ひかれた彼は、見あげるたびにわが身を重ね合せ、平穏であるべき老境の日々を想い描いていた。ところが…。舞台は東北の小藩、著者が数々の物語を紡ぎだしてきた、かの海坂。澹々としたなかに気迫あり、滑稽味もある練達の筆がとらえた人の世の哀歓。藤沢周平最晩年の境地を伝える三篇。

藤沢 周平

藤沢 周平(ふじさわ しゅうへい、1927年(昭和2年)12月26日 - 1997年(平成9年)1月26日)は、日本の小説家。山形県鶴岡市出身。本名、小菅 留治(こすげ とめじ)。 江戸時代を舞台に、庶民や下級武士の哀歓を描いた時代小説作品を多く残した。とくに、架空の藩「海坂藩(うなさかはん)」を舞台にした作品群が有名である。 長女遠藤展子は、エッセイスト。2010年(平成22年)4月29日、出身地の鶴岡市に「鶴岡市立藤沢周平記念館」が開館した。 == 来歴・人物 == === 生い立ち === 山形県東田川郡黄金村大字高坂字楯ノ下(現在の鶴岡市高坂)に生まれる。
誕生小菅 留治(こすげ とめじ)1927年(昭和2年)12月26日 日本・山
死没(1997-01-26) 1997年1月26日(69歳没) 日本・東京都
墓地日本・都営八王子霊園
職業小説家
言語日本語
国籍日本
最終学歴山形師範学校
ジャンル時代小説
代表作『暗殺の年輪』(1973年)『たそがれ清兵衛』(1983年)『海鳴り』(
主な受賞歴オール讀物新人賞(1971年)直木三十五賞(1973年)吉川英治文学賞(
配偶者小菅 悦子(1959年 - 1963年)小菅 和子(1969年 - )
子供遠藤展子(先妻悦子の間に産まれた長女)