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吉里吉里人(上巻)改版

井上ひさし

ある六月上旬の早朝、上野発青森行急行「十和田3号」を一ノ関近くの赤壁で緊急停車させた男たちがいた。「あんだ旅券ば持って居だが」。実にこの日午前六時、東北の一寒村吉里吉里国は突如日本からの分離独立を宣言したのだった。政治に、経済に、農業に医学に言語に…大国日本のかかえる問題を鮮やかに撃つおかしくも感動的な新国家。日本SF大賞、読売文学賞受賞作。

井上ひさし

井上 ひさし(いのうえ ひさし、1934年11月16日 - 2010年4月9日)は、日本の小説家、劇作家、放送作家である。文化功労者、日本藝術院会員。本名は井上 廈(いのうえ ひさし)。1961年から1986年までの本名は内山 廈(うちやま ひさし)。遅筆堂(ちひつどう)を名乗ることもあった。 日本劇作家協会理事、社団法人日本文藝家協会理事、社団法人日本ペンクラブ会長(第14代)などを歴任した。晩年は自身の蔵書を収蔵した遅筆堂文庫を造り、運営した。(後述) 先妻は西舘代志子。
誕生井上 廈(いのうえ ひさし) (1934-11-16) 1934年11月
死没(2010-04-09) 2010年4月9日(75歳没)[1] 日本 神
職業小説家劇作家放送作家
国籍日本
教育学士
最終学歴上智大学仏語科
活動期間1964年 - 2010年
ジャンル小説戯曲随筆
代表作『ひょっこりひょうたん島』(1964年 - 1969年、人形劇)『手鎖心
主な受賞歴岸田國士戯曲賞(1972年)芸術選奨新人賞(1972年)直木三十五賞(1
配偶者西舘代志子(1961年 - 1986年)
子供井上都(元こまつ座主宰)井上綾(編集者[2])石川麻矢(こまつ座社長)
親族井上マス(実母)米原章三(義祖父)米原昶(岳父)米原万里(義姉)