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蚕食鯨呑

楊逸

最後の晩餐ーそう言われたら、自分ならばと考えがちだ。世界広しといえども、鮭好きが高じてその最後の晩餐にまで心及ぶ作家はまさか他におるまい。明の皇帝の記憶の中の絶品から、鋭い感性で食の時代変化を表す脳で食べる時代、果てにはクスクスと中華料理のウマ〜い融合まで、中国、日本、そして世界各地の食をテーマに、食と私たち、あるいは世界と自分との距離感を描き出す。知性のスパイスを加えて、世界まるごと味わい尽くす!

楊逸

楊 逸(ヤン イー、本名:劉 莜(りゅう・ちょう、「ちょう」は草冠に「攸」)、1964年6月18日 - )は、日本の小説家である。中国ハルビン市出身。2008年、「時が滲む朝」で第139回芥川賞受賞。中国籍(当時)の作家として、また日本語以外の言語を母語とする作家として史上初めての受賞となった。2012年ごろ、日本国籍を取得。 == 略歴 == 父はハルビンの大学で漢文を教えていたが、1970年1月に文化大革命で蘭西県の農村に下放され、1973年9月にハルビンに戻る。中学生の頃、日本にいる親戚が送ってきた日本の都会の風景写真を見て日本に憧れる。ハルビンの大学に進学し、会計学を専攻するが、将来に不安を感じて卒業の半年前に中退。
誕生劉 莜 (1964-06-18) 1964年6月18日(56歳) 中国・
職業小説家
言語日本語
国籍日本
教育学士
最終学歴お茶の水女子大学文教育学部卒業
活動期間2007年 -
ジャンル小説
主題現代中国の社会と個人
代表作『時が滲む朝』(2008年)
主な受賞歴文學界新人賞(2007年)芥川龍之介賞(2008年)
デビュー作『ワンちゃん』(2007年)
子供2人
親族陳天璽(従姉妹)