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われら戦友たち

柴田 翔

1964年の第51回芥川賞受賞作で、当時、一大センセーションを巻き起こした『されどわれらが日々-』。その続きともいえる本作では、その時代の新左翼運動にかかわった血気盛んな青年男女の機微を、ダンスパーティーの現金紛失事件とからめてミステリー仕立てで描いている。登場人物がそれぞれの視点で世界を見つめ、それが一つに収斂されることなく多様性に開かれたまま放置されている点は、『されどわれらが日々-』とは対称的な位置づけにある作品といえる。

柴田 翔

柴田 翔(しばた しょう、男性、1935年1月19日 - )は、日本の小説家、ドイツ文学者、東京大学名誉教授。 東京生まれ。私立武蔵高校卒業。東京大学大学院独文科を経て同大教授。1964年に当時の学生群像を描いた「されどわれらが日々―」で芥川賞を受賞した。 == 経歴 == 東京府東京市足立区栗原町生まれ、板橋区出身。東京都板橋区常盤台に育つ。武蔵中学校・高等学校を経て東京大学に入学。