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五島崩れ【新装版】

森 禮子

島原の乱のあと、厳しくなった迫害をのがれて、長崎の外海地方から五島列島へ移住してきた隠れキリシタン。明治の初め、その七代目の子孫として生まれたミツは、母、弟との貧しい生活の中で、十六歳になった。ミツのいいなずけの幸吉は、ひそかに洗礼を受けに行った長崎からの帰途、役人にとがめられ、海に捨てられたロザリオを探すために海に入り…芥川賞作家の文学的原点を昇華させた長編小説!

森 禮子

森 禮子(もり れいこ 1928年7月7日 - 2014年3月28日)は小説家・劇作家。芥川賞作家。 == 概略 == クリスチャンで独身。福岡市大円寺町(現・唐人町)生まれ。福岡県立福岡高等女学校(現・福岡県立福岡中央高等学校)卒業。1947年、西南学院バプテスト教会にて受浸(バプテスマ)。1949年まで西南学院大学図書館に勤務。 1950年、第3期九州文学に参加し、処女作『レエヌのある風景』を発表。