cover

はやく老人になりたいと彼女はいう

伊藤 たかみ

新興住宅地の夏祭の会場からきもだめしをするうちに十歳の少年と少女が深い森に迷いこんでいた。少年と知り合いの老婆は森をさまよっている。さらに少年の母親と少女の父親も…。ひと晩だけの遭難。暗い森で浮かびあがったそれぞれの人生。愛に不器用な人たちを描くおとぎ話のような文学作品。小幡彩貴のイラスト21点掲載!

伊藤 たかみ

伊藤 たかみ(いとう たかみ、男性、1971年4月5日 - )は、日本の小説家。 == 来歴・人物 == 兵庫県神戸市生まれ。5歳から小学校5年までを大阪府枚方市、小学校6年時から高校卒業後の浪人時代までを三重県名張市で過ごす。三重県立上野高等学校を経て早稲田大学政治経済学部卒。 1995年、大学在籍中に「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」で第32回文藝賞を受賞し小説家デビュー。同作品をもって早稲田大学より小野梓記念賞芸術賞を受賞。2000年、『ミカ!』(理論社)で、第49回小学館児童出版文化賞受賞。