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暗室

吉行淳之介

屋根裏部屋に隠されて暮す兄妹、腹を上にして池の底に横たわる150匹のメダカ――脈絡なく繋げられた不気味な挿話から、作家中田と女たちとの危うい日常生活が鮮明に浮かび上る。性の様々な構図と官能の世界を描いて、性の本質を解剖し、深層の孤独を抽出した吉行文学の真骨頂。「暗い部屋」の扉の向こうに在るものは……。
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吉行淳之介

吉行 淳之介(よしゆき じゅんのすけ、1924年(大正13年)4月13日 - 1994年(平成6年)7月26日)は、日本の小説家。岡山県生まれ。東京大学英文科中退。父は吉行エイスケ、母は美容師吉行あぐり、女優吉行和子と作家吉行理恵は妹。『驟雨』で芥川賞受賞。「第三の新人」の一人で、『砂の上の植物群』『暗室』など、性を媒介として人間を探求した作品で高い評価を受けた。『子供の領分』『童謡』など、自身の少年期に材をとった小説でも知られる。エッセイや対談も多い。
誕生1924年4月13日 日本 岡山県岡山市
死没(1994-07-26) 1994年7月26日(70歳没) 日本 東京都
墓地岡山県岡山市
職業小説家
言語日本語
国籍日本
教育1952年 - 1994年
最終学歴東京大学英文科除籍
ジャンル小説・随筆・翻訳
文学活動第三の新人
代表作『驟雨』(1954年)『砂の上の植物群』(1963年)『不意の出来事』(
主な受賞歴芥川龍之介賞(1954年)新潮社文学賞(1965年) 芸術選奨(1967
親族吉行エイスケ(父)吉行あぐり(母)吉行和子(長妹)吉行理恵(次妹)