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燈台鬼

南條範夫

剣豪小説の名手が贈る、明朗な青年剣士の名推理 鋭いロジックと意表をつく展開で魅せる傑作17編 徳川11代将軍家斉の時代。時の老中・松平伊豆守信明を伯父にもつ、明朗で人懐っこい青年剣士・月影兵庫。彼は伯父の秘命を帯びた道中や、相棒の安との旅路で様々な事件に遭遇する。その度に、兵庫は鋭い洞察と上段霞切りを始めとした武芸を駆使し、解決していく。大雨で足止めを食らった人々が滞在する旅籠で、殺人が起こる「血染めの旅籠」。盗賊が豪商から盗み出した千両箱の在処を探す「偉いお奉行さま」。行方不明になっていた村で評判の美人が4年ぶりに帰還。それを機に奇怪な殺人が起きる「帰ってきた小町娘」など、傑作17編を収録する。 【収録作】 「上段霞切り」 「通り魔嫌疑」 「血染めの旅籠」 「首のない死体」 「大名の失踪」 「二百両嫌疑」 「森の中の男」 「偉いお奉行さま」 「帰ってきた小町娘」 「掏摸にもすれないものがある」 「私は誰の子でしょう」 「鬼の眼に涙があった」 「乱れた家の乱れた話」 「ただ程高いものはない」 「理窟っぽい辻斬り」 「殺したのは私じゃない」 「殺しの方法は色々ある」 編者解説=末國善己

南條範夫

南條 範夫(なんじょう のりお、1908年11月14日 - 2004年10月30日)は、日本の小説家、経済学者。本名、古賀英正。「條」は旧字のため南条範夫とも表記される。残酷ものと呼ばれる独特の作品や剣豪小説をはじめ、幅広い歴史小説、時代小説で知られる。東京市出身。 == 経歴 == 東京銀座の南紺屋町に、代々の医師の家に生まれる。8歳から中国・青島の小中学校を出て、山口高等学校から1930年東京帝国大学法学部卒業、1933年同経済学部卒業、助手となる。1936年満鉄調査部東京支社に入り、1937年宮崎正義が率いる日満財政研究会に、法学部助手だった戒能通孝らとともに参加。
誕生古賀 英正1908年11月14日 日本 東京府東京市京橋区南紺屋町(現・
死没(2004-10-30) 2004年10月30日(95歳没)
職業小説家、経済学者
言語日本語
国籍日本
最終学歴東京帝国大学
活動期間1950年 - 2004年
ジャンル歴史小説、時代小説
代表作『子守の殿』
主な受賞歴オール讀物新人杯(1952年)直木賞(1956年)紫綬褒章(1975年)
デビュー作『出べそ物語』