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村の名前

辻原登

中国のはるか奥地を仕事で旅する日本人商社マンが、桃源郷の名をもつ小さな村にふと迷い込んだ。優美な村の名前からは想像もつかない奇怪な出来事が、彼の周りで次々と起こる。謎の溺死体、犬肉を食らう饗宴、つきまとう正体不明の男達……。彼も同行の日本人も、次第に調子がおかしくなってゆく。桃花の薫りがする魅力的な土地の女に導かれるように、知らず知らず村の秘密へと近づき、ついに彼が見た“真の村の姿”とは。話題の第103回芥川賞受賞作と他一篇を収録。

辻原登

辻原 登(つじはら のぼる、本名は村上 博、1945年12月15日 - )は、日本の小説家。横浜市保土ケ谷区在住。神奈川近代文学館館長・理事長。日本藝術院会員。 == 来歴・人物 == 1945年和歌山県印南町に生まれる。父・村上六三(むらかみ ろくぞう、1916-1971)は、日本社会党の和歌山県議会議員だった。和歌山県教組出身で、社会党最左派に属して日中友好協会を運営した。第8回参議院議員通常選挙に和歌山県選挙区より出馬し、落選している。
誕生村上 博(むらかみ ひろし) (1945-12-15) 1945年12月
職業小説家
言語日本語
国籍日本
教育専門士
最終学歴文化学院専門課程
活動期間1985年 -
ジャンル小説
代表作『村の名前』(1990年)『飛べ麒麟』(1998年)『遊動亭円木』(19
主な受賞歴芥川龍之介賞(1990年)読売文学賞(1999年)谷崎潤一郎賞(2000
デビュー作『犬かけて』(1985年)