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熱源

川越 宗一

故郷を奪われ、生き方を変えられた。それでもアイヌがアイヌとして生きているうちに、やりとげなければならないことがある。北海道のさらに北に浮かぶ島、樺太(サハリン)。人を拒むような極寒の地で、時代に翻弄されながら、それでも生きていくための「熱」を追い求める人々がいた。明治維新後、樺太のアイヌに何が起こっていたのか。見たことのない感情に心を揺り動かされる、圧巻の歴史小説。

川越 宗一

川越 宗一(かわごえ そういち、1978年9月13日 - )は、日本の小説家。 == 経歴・人物 == 鹿児島県生まれ、大阪府出身。桃山学院高校を経て、龍谷大学文学部史学科中退。バンド活動を経て株式会社ニッセンにて会社員として勤めるかたわら、若桜木虔の小説添削講座を受講。 2018年に『天地に燦たり』で第25回松本清張賞を受賞して作家デビュー。2019年、樺太アイヌを描いた『熱源』で第9回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞。2020年には同作品で第22回大藪春彦賞候補、第162回直木三十五賞(直木賞)受賞。 == 作品リスト == === 単行本 === 『天地に燦たり』(文藝春秋、2018年7月 / 文春文庫、2020年6月) 『熱源』(文藝春秋、2019年8月) === 雑誌掲載作品 === 小説「天地に燦(さん)たり」(抄) - 『オール讀物』2018年6月号 「海神の子」 - 『オール讀物』2018年12月号 後に『時代小説ザ・ベスト 2019』(日本文藝家協会編、集英社、2019年6月)に収録された。