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宇田川心中

小林恭二

永遠の愛はどのように可能なのか。次々に襲う、悪や怨念、因果応報の魔の手を逃れ、愛し合う二人はこの世の生をすて、時空をこえて再会する約束をする。近松、黙阿弥など歌舞伎の深い伝統をふまえ、小説家小林恭二が書き下ろす、究極の愛の物語。

小林恭二

小林 恭二(こばやし きょうじ、1957年11月9日 - )は、日本の小説家、俳人。専修大学文学部教授。メタ・フィクション的なユーモアに富んだ作風で知られる。 == 人物 == 兵庫県西宮市生まれ。父親は神戸製鋼専務取締役を務めた小林俊夫。父は奇矯な人物で、第一高等学校在学時代に橋川文三と親友になり、1970年三島由紀夫が自殺した際、橋川が父のところへ来たという。 東京大学文学部美学芸術学専修課程卒業。同学科に宮城聰がいた。