その姿の消し方
堀江 敏幸
引き揚げられた木箱の夢想は千尋の底海の底蒼と闇の交わる蔀。…留学生時代、手に入れた古い絵はがき。消印は1938年、差出人の名はアンドレ・L。古ぼけた建物と四輪馬車を写す奇妙な写真の裏には、矩形に置かれた流麗な詩が書かれていた。いくつもの想像を掻き立てられ、私は再び彼地を訪れるが…。記憶と偶然が描き出す「詩人」の肖像。野間文芸賞受賞作。
誕生 | (1964-01-03) 1964年1月3日(56歳) 日本・岐阜県多治 |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
教育 | 修士(文学) |
最終学歴 | 東京大学大学院人文科学研究科フランス文学専攻博士課程単位取得退学 |
活動期間 | 1995年 - |
ジャンル | 小説・随筆 |
代表作 | 『熊の敷石』(2001年)『雪沼とその周辺』(2003年)『河岸忘日抄』 |
主な受賞歴 | 三島由紀夫賞(1999年)芥川龍之介賞(2001年)川端康成文学賞(20 |
デビュー作 | 『郊外へ』(1995年) |