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わたつみ・しあわせな日日

辻井喬

詩による昭和史を意図した『群青・わが黙示』『南冥・旅の終り』の主人公「生き残ったことで死んだ男」は、その後「神を探そうとすることなく幸せになっていった」ようだ。そこに「ただ時間の経過」としての敗戦50周年が訪れる。「詩は敗れたのか」と詩人は問う。だからこそ「私は神を探しに行かなければならない」のだ。「わたつみ」とは「私たちを取り巻く時間という海の総称」にほかならない。「昭和史」の現地点。
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辻井喬

誕生堤 清二(つつみ せいじ) (1927-03-30) 1927年3月30
死没(2013-11-25) 2013年11月25日(86歳没)
職業実業家・小説家・詩人
言語日本語
国籍日本
教育博士(経済学)(中央大学・1996年)
最終学歴東京大学経済学部
ジャンル小説・詩・随筆
代表作『虹の岬』(1994年)『父の肖像』(2004年)『鷲がいて』(2006
主な受賞歴室生犀星詩人賞(1961年)平林たい子賞(1984年)高見順賞(1993
親族堤康次郎(父)堤義明(弟)森田重郎(義弟)